すぐ抱っこできない時は?

子育てをしていると,「抱っこ癖」というワードを一度は耳にするのではないでしょうか?
「抱っこ癖がつくから抱っこはしすぎないほうがいいよ」
「後々大変だから抱っこ癖はつけないほうがいいよ」など聞いたり言われた経験はないですか?
 
そんな「抱っこ」という行為に関連したテーマを,文献やネット情報をもとに調査してみました。
 

「抱っこ癖」とは?

「抱っこ癖」という言葉は、1946年にアメリカで出版された育児書の理論をもとにされていると言われています。
この育児書では子供の自立を促すため、泣いても抱っこせず泣かせたほうがいいという理論を推奨していました。
育児書は世界的なベストセラーとなりましたが、記載されている多くの理論に医学的根拠はなく、子供の成長発達にとって有害であることが近年ではわかっています。
 
1960年代に日本国内で和訳、出版され、その時代の子育て世代へ一気に広まりました。
その時代に子育てをしていた人、その子供世代に「抱っこ癖は悪いもの」という認識が引き継がれているところがあります。
 
1990年代に入ってから、親子の触れ合いや絆は大切で抱き癖は悪いものではないと認識されるようになりましたが、今度は「赤ちゃんが泣いているのに応じないとサイレントベビーになる」という育児論が国内で浸透し始めました。
 
しかしながら「サイレントべビー」も「抱き癖」と同様に医学用語ではなく、医学的根拠のない育児論のなかで作られた言葉です。
抱き癖やサイレントベビーの責任が母親だけに押し付けられる理論も間違っています。
「抱き癖」が子どもの自立が妨げるわけではありませんし、「サイレントベビー」になることを防ぐために「抱き癖」をつける必要があるわけでもありません。
 
抱っこしないと泣き止まなくて困っている、泣き止まないことが病気ではないかと感じる、あまり泣いたり笑ったりしないから心配など、赤ちゃんの抱っこや泣きについて思い悩むときは、小児科、居住地の保健所や保健センターの保健師や助産師、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。
 

「抱っこ癖」って悪いことなの?


「抱っこ癖」というワードを検索してみると,赤ちゃんが抱っこされていないと,ぐずったり泣き止まなかったりする状態が続く行為といった記載が目立ちます。
 
そもそも子供の要求のまま抱っこをしていると,抱っこをますますせがまれるようになり,子供が親離れできなくなり,自立が遅くなるいった理由から,
「抱っこ癖」というワードがマイナスイメージとして定着してしまったという背景があるようです。
 
しかし近年の研究においてはむしろ,抱っこをすることは子供の発達にもいい影響を与えるといったデータもあり,積極的に抱っこをすることを推奨されています。
 

抱っこは子供にとってどういった効果を与えるの?


「積極的に抱っこしてあげてください」と育児書などでは書いてありますが,具体的にはどういった影響を与えるのでしょうか?
 

抱っこを沢山することで「オキシトシン」の分泌を促進する

抱っこは子供と親が最初に行うスキンシップですが,出産後早くから子供と触れあうことで子供は親に対して安心と信頼を獲得し,親は子供への愛情を深めます。

この行為には愛情ホルモンや幸せホルモンなどといわれる脳内物質の「オキシトシン」が深くかかわってきていることが,近年の研究によって分かってきています。

【オキシトシンについてはこちら】

 
「オキシトシン」はそもそも母乳出すためのホルモンとして知られていましたが,愛情を深めたり,精神を安定させる作用もあることが分かりました。
だからこそ,沢山触れ合うこと,すなわち抱っこする行為は科学的な観点からも意味のあることなのです。
 

まとめ


いかがだったでしょうか。
抱っこ癖がつくのは悪いことという認識は科学的にも間違いであり,抱っこをはじめとした子供との触れ合いは,子供の情緒や発達,成長に非常に重要な行為であることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
 
「抱っこ,抱っこ」とせがんでくる時期は一時で,ある時を境にしなくなっていきます。
そんなわずかの時間だからこそ,たっぷり抱っこして触れ合って,子供の心を満たしてあげてください。

ご購入は
こちらから